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2026年10月現在、私のメインのトラックボールはロジクールのMX ERGO Sです。ただ最近メインモニターをDellの49インチウルトラワイドモニターに変えてからは、画面の端から端までカーソルを動かすのが少し面倒になってきました。そこで手を出してみたのがケンジントンの大玉トラックボール「SlimBlade Pro」です。
最初はとにかく使いにくくて、1ヶ月くらいはMX ERGO Sに戻ることも多かったです。ただ慣れてくると大きなボールならではの使いやすさがわかってきました。
一方で、細かいカーソル操作の感覚はMX ERGO Sとそれほど変わりませんでした。この記事では、大玉トラックボールに乗り換えてみたリアルな使用感をまとめています。

bitraをきっかけに、大玉の人差し指トラックボールへ
以前の記事で紹介したエレコムのbitraで人差し指タイプのトラックボールに興味を持ちました。ところがbitraは私の手のサイズには小さく、日常使いにはあまり合わない商品でした。
そこでSlimBlade Proを選んだ決め手は、次の3つです。
- ボールの大きさ:ウルトラワイドでのカーソル移動を大玉で楽にしたかった
- 本体のサイズ:手のサイズに合うこと(家電量販店でサイズ感を確認)
- デザイン:メカっぽい存在感のある見た目に惹かれた
参考までに上記のbitraの記事でも書いたとおり、私の手は指を広げて横約19cm・縦約18cmです。
このサイズの手で使ってみたところ、SlimBlade Proはしっかり手に合いました。bitraのときのような「本体が小さい」という悩みはなくなっています。
SlimBlade Pro ってどんなトラックボール?
SlimBlade Proはケンジントンから発売されている大玉トラックボールです。人差し指と中指でボールを転がして操作します。私が買ったのはグレー(K72085JP)です。
なお本体はトラックボールの中では大きめサイズの部類で持ち運びには向いていないと感じましたので、デスクに置いて使う据え置き用と考えておくのがいいと思います。
主なスペック
- 55mmの大玉ボール
- 3つの接続方法に対応(Bluetooth / 2.4GHz無線 / 有線)
- 4ボタン
- ボールを水平にひねって縦スクロール
- USB-Cで充電できるバッテリー
- 価格:税込 13,580円(2026年11月時点・Amazon)
慣れるまでに1ヶ月かかった
購入当初は、まったく手に馴染みませんでした。
- ボールをどう動かせばいいのか
- 手をどこに置けばいいのか
ボールが大きい分、手の置き方も指の使い方も自由度が高く、正解がわからない。
いろいろ試しながら、最終的に落ち着いたのが深めに手を置いて人差し指と中指でボールを挟むように動かすスタイルです。

ここにたどり着くまで、MX ERGO Sを2、SlimBlade Proを1くらいの割合で使って、だいたい1ヶ月。大玉トラックボールが初めての人はある程度の慣れる期間は覚悟しておいたほうがいいと思います。
試行錯誤の中で見つけた、使いこなすためのコツも3つ紹介します。
クリックはボタンの奥側を押す
ボタンの下の方は構造上クリックが浅めにしかできず、やや強めに押し込む必要があります。そのため手は深めに置くことをお勧めします。(上部の画像のイメージ)

スクロールは2通りの回し方を使い分ける
縦スクロールは最初、親指と中指でボールをつまむようにして回していました。ところがこのやり方だけだと親指の付け根から手首にかけて張った感覚があり疲れを感じました。

そこで人差し指でボールを軽く抑えるようにして、中指で回す形も取り入れてみることでかなり操作感が良くなりました。

リストレストを組み合わせる
最初はリストレストなしで使っていたのですが、ボールに手を乗せると手首にそこそこキツめの傾斜がつきます。このままだと手首がしんどいなと感じました。
そこで試しに0GULUSのリストレスト(手首と一緒に動くタイプ)を置いてみたところ、これがいい感じにハマりました。SlimBlade Proを買うならリストレストもセットで考えておくのがおすすめです。
使って良かった点
実際に使ってみて気に入っているところを、ひとつずつ見ていきます。
ボールを弾けば一気に画面の端まで
ウルトラワイドとの相性で良かったのがボールを弾くように転がす操作。ビューンと遠くに投げるイメージで回すと、カーソルが一気に画面の奥まで移動してくれます。
私は49インチのモニターを3〜4分割して作業することが多く、右端のウィンドウから左端のウィンドウへ移るときなどに、パーンと弾いて一気に移動しています。
49インチモニターの場合、画面の端から端までカーソルを動かすのにMX ERGO Sではボールをだいたい7.5回転させる必要があるのに対して、SlimBlade Proなら2回転ほどで届きます。この差は大きな画面ほど効いてきます。
逆に言うと、ここまで大きいウルトラワイドモニターを使っていなければ、この恩恵を感じる場面はあまり多くないかもしれません。
強めに弾いてもボールが安定している
勢いよく弾いても本体がその勢いに負けて浮いてしまったり、ボールが本体から飛んでいくことはありません。構造としてはくぼみにボールを乗せているだけなのですが、ボール自体にそれなりの重さがあるので、安定感があります。
スクロールのカリカリ音が心地いい
縦スクロールのときはボールを横向きに回します。このときに鳴るカリカリという音が個人的に結構好きなポイントです。この音があるおかげで回すたびにちょっとした気持ちよさがあります。
汚れがたまりにくい
トラックボールあるあるといえば定期的な掃除。MX ERGO Sではだいたい週1回くらいのペースで掃除しています。
それに比べてSlimBlade Proは、1ヶ月使っても引っかかるような感覚が一度もなく、まだ一度も掃除していません。ボールを外して中をのぞいてみても、MX ERGO Sほど汚れはたまっていませんでした。
本体の下に大きめの穴が開いているので、ホコリがそのまま下に落ちやすい構造なのかなという気がしています。ボール自体も簡単に外せるので、掃除が必要になったときもラクにお手入れできそうです。

所有欲を満たしてくれる見た目
選んだ理由のひとつだったメカっぽい見た目は、実際に手元に置いてみると所有欲が満たされる感覚がありました。ガジェット好きとしては存在感のあるメカメカしいアイテムというだけで単純にうれしくなります。
ちなみにこのボールをビリヤードの球に交換できないかなとひそかに画策しているところです。
イマイチだった点
気になったところも正直に書いておきます。
細かい操作はMX ERGO Sと大差なし
冒頭でも触れたとおり、購入のいちばんの目的はウルトラワイドでのカーソル移動でした。画面の端から端へ弾いて飛ばす操作はMX ERGO Sより快適になった一方、細かい位置合わせなど普段の操作感は、MX ERGO Sとそれほど変わらない印象です。なおポインターの速度は特に調整せずに使っています。
大玉トラックボールは細かい操作がしやすい、という記事や動画も見かけましたが、私個人の感想としてはMX ERGO Sと比べてそこまでの違いは感じませんでした。ただ他の記事を確認してみても、全体的に意見が分かれているようですので、あくまで私の感想として受け取ってもらえればと思います。
慣れるまではクリックの拍子にカーソルがずれやすい
使い始めのころによく起きたのが、クリックと同時にカーソルが動いてしまう現象です。特にドラッグ&ドロップのときに起きやすかったです。
原因は親指で左クリックを押し込むときに、つい人差し指をボールの中心に乗せてしまうこと。そのまま人差し指にも力が入って、カーソルまで一緒に動いてしまいます。
そのためクリックするときはボールの中心に指を置かず、人差し指と中指でボールを挟んでおくか、ボールから少しだけ指を浮かせておくのがよさそうです。
慣れるまでに時間がかかる
ここまで書いてきたとおり、手の置き方や指の使い方をつかむまでに私は1ヶ月ほどかかりました。買ってすぐに使いこなしたい人には少しハードルが高いかもしれません。
リストレストがないと手首がつらい
ボールに手を乗せると手首にきつめの傾斜がつくのでリストレストなしだと手首がしんどくなりがちです。本体とあわせて、リストレストも考えておくと安心です。
クリック音がカチカチ鳴る
MX ERGO Sの静音クリックに慣れているので、SlimBlade Proのクリック音はちょっと鬱陶しく感じています。
とはいえ、これは私がただ静音クリックの押し心地や音が出ない点が好きなだけで、音量自体は周りがうるさいと感じるほどではなく、一般的なマウスと同じくらいです。静音クリックにこだわりがなければまったく問題ないと思います。
合う人・合わない人
向き不向きがはっきりしているトラックボールなので、私なりに整理してみました。
SlimBlade Proが合う人
- 人差し指トラックボールが好きな人
- 大きなモニターでカーソルを端から端まで動かすことが多い人
- デスクに存在感のあるガジェットを置きたい人
SlimBlade Proが合わない人
- 買ってすぐに使いこなしたい人
- リストレストなしで使いたい人
- 持ち運んで外でも使いたい人
- 静音クリックにこだわりがある人
まとめ:慣れるまでの1ヶ月を越えれば、手になじむ一台
SlimBlade Proは買ってすぐに使いこなせるトラックボールではありません。私自身、思いどおりに動かせるようになるまでかなり苦労しました。
それでも慣れてしまえば、弾くだけで画面の端まで届く操作や汚れのたまりにくさなどこのトラックボールならではの良さが味わえます。
価格は独特な製品ということもあって少し高めです。好みが分かれるトラックボールなので今すぐ欲しいわけでなければ、セールを待って買うのもアリだと思います。
とはいえ、早く手に入れればそのぶん試せる時間も長くなるので、そこは気持ち次第ですね。
購入を迷っている方へ、私の結論はこの3つです。
- 使いこなすには一定の修行期間が必要
- ウルトラワイドモニターで端から端までの移動が多いなら有力候補
- 細かい操作のしやすさを求めるなら期待しすぎないほうがいい
大玉トラックボールが気になっている方は候補のひとつに入れてみてはいかがでしょうか。